|
|
|
||||
|
|
|||
|
|
日本のクリニックの値段の高さ 『最新植毛リポート−−−悩み多き現代の毛髪事情』今川賢一郎、現代書林1997 「・・・なぜ、他の国と比較して、日本のヘア治療費が高いのかということについては、主に4つの理由があると私は考えています。 その理由とは次の通りです。 @競争原理がはたらかないこと @から説明していきましょう。そもそも日本にはヘア治療をしている医師が多くないため、競争原理が働きにくいということです。欧米での公正な価格を医師が知らないという側面もあります。このことについては先に述べたとおりです。【これは国際的な植毛学会に出席する日本人の医師はごく少数であり、その事が日本の植毛の世界を”井の中の蛙”状態にしているという説明:引用者】 Aについては、次のような事がいえます。日本では、ごく最近になって多くの形成外科医が植毛を始めました。もともと植毛は、3000本植えるのに1日かかることもあるように、他の手術と比べて時間のかかるものです。しかし、時間がかかることと価格には直接の関係はなく、治療費は他の美容形成手術の費用などとは別バージョンにすべきだというのが、欧米の考え方です。ところが、日本の多くの形成外科医は、二重まぶたの手術のような短時間で終わる手術の料金をベースにして、植毛治療費を設定する傾向があるように思えます。そのため、植毛の治療費が他の手術と比べて、かなりの割高になっていると思われます。 Bについては、少し説明が必要です。ヘア治療には、一本一本ヘアを植える植毛法だけでなく、あとで詳しく述べますが、頭皮進展法やフラップ法などの方法があります。頭皮ごとドナー・ヘアを移動してしまうフラップ法の場合、ロング・フラップだと一万本、ショート・フラップで4000〜5000本のヘアの移動が可能ですが、1回の手術にかかる費用は100万円くらいで、比較的低予算で出来ます。こうしたヘア治療を行っている医師は、1000本くらいの植毛について、いくら手間ひまがかかるといっても、べらぼうな高額を設定する事は出来ません。そのような医師は、欧米の国際相場を知っていますから、なおさらです。ところが、植毛法しかやった事のない医師は、単に時間や人件費がかかるという理由で、高額の治療費を正当だと勘違いしてしまう傾向があります。 ● 問題が多い植毛システムとは何か さて、一番厄介な問題が、Cの「システムの問題」です。 近年、週刊誌などの雑誌で、「生毛植毛法」うたっている広告をよく見かけるようになりました。それを見ると、全国各地に自毛植毛の「相談室」というものがあり、植毛の相談を受け付けている事がわかります。全国各地の電話番号が列挙されたそれらの「相談室」は、「相談室」という体裁を取ってはいるものの、実はチェーン展開のシステムをになうクリニックの電話番号なのです。医師は、医療法によって診療内容について宣伝をする事が許されていないため、こうした広告では「クリニック」とか「手術」という言葉が一切隠されているのです。 これらのクリニックは、本格的なヘア治療技術を持たない医師によるものが大部分の様です。では、なぜ専門外の医師に植毛手術が可能なのでしょうか。それは、技術から手術に使う器具、マネージメントまでをサポートする業者がいるからです。 まず、この業者が大々的に宣伝を打って、ヘア治療を希望する人を集めます。そして実際の施術に関しては、医師が採取したドナーを一本一本株分けする専門の人を各クリニックに派遣し、その”植毛士”が株を用意するという分業が行われています。ここで「技術者派遣料」が発生します。 また植毛には、株分けしたヘアをセットし、ハク毛の部分に差しこむための「植毛針」という、注射器によくにた特殊な器具を使用しますが、リースで使用するという形をとっており、そこで「リース料」が発生します。 植毛治療の料金のうち、「植毛針」「植毛士」を仕切っている業者の取り分は、30〜50%というのが相場と聞いています。クリニックの取り分は、70〜50%に過ぎないというわけです。その結果、植毛にかかる費用は”1000本あたり150万円前後”にまで跳ね上がってしまうのです。こうしたシステムが、日本の植毛費用を国際的に見て、べらぼうに高いものにしている大きな理由ではないかと思われます。 本来ならば、医師と患者さんとの直接の関係で成り立っていると思われる医療の世界に仲介業者が入りこんでくる事について、不明朗なものを感じるのは私だけでしょうか。 |
総合 今日
昨日